日本語入力(IME)の切り替えを左右Altキーで行う方法(Ubuntu 22.04 LTS)

概要

この記事では、Ubuntu 22.04 LTSでUSキーボードを使用しながら日本語入力(IME)の切り替えを左右のAltキーで行う方法について説明します。設定にはfcitx5-mozcを利用します。

前提条件

諸事情で Ubuntu 22.04 LTSなLinuxデスクトップを利用しています。 USキーボード派なのですが、日本語入力(IME)の切り替えにはSuer+Spaceではなく、単体キーで切り替えたいと思っています(Windows の日本語キーボードでは英数やかなキーで制御できます)。

fcitx5-mozcのインストール

Ubuntu18.04 USキーボードで日本語切り替えをaltキーで行う - Qiita 上記の記事によれば、インプットメソッドフレームワークにfcitxを用いれば当該の設定を行うことができそうです。

通常、Ubuntu 22.04 LTSではibus-mozcがデフォルトで提供されていますが、ibusはWaylandに対して完全に対応しているわけではないため、使用には微妙な感じがします。ので、これを変更するには吝かではありません。

また、fcitx は古いフレームワークであり、近年fcitx5に置き換えられているそうです(スクラッチで書き直されたらしい)。

そのため、以下の記事を参考に、ibus-mozcからfcitx5-mozcに変更することをします。

第689回 Ubuntu 21.10でFcitx 5を使用する | gihyo.jp

以下のコマンドを実行し、その後再起動(または再ログイン)します。

sudo apt install fcitx5-mozc
im-config -n fcitx5

fcitx5-mozcの設定

mozcの設定画面

上記のスクリーンショットのように、mozcの設定画面に進みます。

キーボードショートカット

「入力メソッドを有効にする」および「入力メソッドをオフにする」欄に、それぞれ右Altキーと左Altキーを割り当てます。

これにより、左右のAltキーでIMEを切り替えることができるようになりました。

小さな問題点の解決

上記の設定で基本的な使用は可能ですが、VSCodeを使用する際に問題が発生することがあります。

Altキーを押すと、フォーカスがメニューバーに移動してしまいます。

この問題を解決するには、いくつかの設定変更が必要です。

[Feature Request]: Disable alt-key menu bar focus globally as user · Issue #34211 · electron/electron

特に、Linuxの場合にはwindow.menuBarVisibilityが必要になります。

以下ように設定を変更します(JSONファイルの場合):

"window.titleBarStyle": "custom",
"window.customMenuBarAltFocus": false,
"window.enableMenuBarMnemonics": false,
"window.menuBarVisibility": "visible"

GUIで変更する場合は、Ctrl+,を押して設定画面を呼び出し、次の項目を探し、適切な値に変更します:

  • window: titleBarStyle
  • window: customMenuBarAltFocus
  • window: enableMenuBarMnemonics
  • window: menuBarVisibility

以上の設定を行うことで、問題が解決します。