tl;dr
- Mac の USキーボードでも「英数」「かな」キー相当の操作ができるアプリ「⌘英かな」のオリジナル版が長年メンテされずApple Silicon非対応だったのでフォークしました。
https://eikana.dominion525.com/eikana.dominion525.com
背景
主にMacを使ってるんですが、USキーボードユーザです。
で、基本的には全然快適なんですが、日本語入力の切り替えだけがトグルになってて面倒なわけです。 JISキーボードの「英数」「かな」で切り替えられるのはすごく便利だと思っています。
で、それを解決してくれるのが「⌘英かな」です。
左Commandキー単押しで英数、右Commandキー単押しでかなに切り替えられるようになります。 近年は高機能キーリマッパーであるKarabiner-Elements が使われることも多いかと思うんですが、ちょっと高機能すぎるので、「⌘英かな」を愛用していました。
セットアップしたら真っ先に入れるくらいなんですが、オリジナル版は 2017年6月の2.2.3で更新が止まってしまっています。 で、Rosseta2経由で動作はするので今のところ実用はできるんですが、Apple Silicon(M1-M5) にはネイティブ対応していません(それでも特に支障なく動くのすごいなって思いますが)。
で、MITライセンスだったのでフォークしてApple Silicon版をビルドしました。
2021年にApple Silicon対応してくれた方がいたので、ほとんどそのまま動かせそうでした、ありがたい…。
調べてみるとJigの創業者の方っぽい。
mac、USキーボードでの入力を快適にする「英かな」を Swift 5 / Apple M1対応
変更点
オリジナル版からの主な変更点は以下の通りです:
- 🔥 Apple Silicon (arm64) ネイティブビルド
- ファイルサイズが半減して、Rosseta2が不要に。
- 最小動作要件を macOS 12.0 (Monterey) 以降に変更
- Bundle ID を変更(
io.github.dominion525.cmd-eikana) - 更新チェック機能を GitHub Releases API に対応
使い方
| 入力 | 出力 |
|---|---|
| 左Command(単押し) | 英数 |
| 右Command(単押し) | かな |
| Command + 他のキー | 通常のショートカット |
Command+C とか Command+V は普通に使えます。単押しのときだけ入力切り替えが発動する仕組みです。
インストール方法
GitHub Releases からZIPをダウンロードして展開するだけです。
ただし未署名アプリなので、初回起動時に macOS の Gatekeeper にブロックされます。詳しい手順は配布サイトにスクリーンショット付きで書いたので参照してください。
オリジナル版からの移行
オリジナル版を使っていた人は、Bundle ID が変わっているのでアクセシビリティの設定が競合することがあります。システム設定の「プライバシーとセキュリティ」→「アクセシビリティ」で古いエントリを削除してから、新しい方を許可する必要があります。
感想など
- 作者のiMasanariさん、素晴らしいソフトウェアをありがとうございます。
- 本変更の大部分はClaude Codeに頑張ってもらいました。ありがとうClaude Code。
- CLIで進めてくれるのでXCodeをほぼ使わなくても済んでよかった。
- 初めてMacのネイティブアプリビルドしたかもしれない。
- キーボードユーティリティなのでキャプチャとが動画が実質出せない。ので文字ばっかになっちゃった。